February 17, 2019

PerlMonger ではないけど YAPC::Tokyo 2019 に参加して報恩謝徳なコミュニティの雰囲気に包まれた #yapcjapan

だいぶ日が空いてしまったけれど、YAPC::Tokyo 2019 に参加したらとにかく最高だったという話をしようと思う。

印象に残ったトーク

チームが前に進み続けるために僕たちが考えたこと

チームが前に進み続けるために僕たちが考えたこと / YAPC::Tokyo 2019 - Speaker Deck

はてなブログ media 開発チームの改善をまわして「チームを前に進めつづけた」トーク。エンジニア兼任スクラムマスターとしてやっていくのは相当大変そう。でもそこに songmu さんが後押しするように放った "業務・開発フローは「変えることは無条件に正しい」くらいに思っていい" というセリフがとにかくカッコよすぎた。

またスプリントごとに実施している振り返り会では、スプリント期間中に発生した出来事や思ったことを感情とともに洗い出しているとか。気になって調べてみたら "Fun / Done / Learn" という 3 軸で振り返る手法らしい。

ref. ファン・ダン・ラーン(FDL)ふりかえりボード - Qiita

Perl on Rails

「Perl プロダクトのリポジトリに Rake や ActiveRecord を混入するのに成功した」というインタビュー記事をきっかけに今回の登壇が決まったという。

はてなで働くエンジニアにアンケートシリーズ第 2 回 onk - Hatena Developer Blog

Simple に薄く作られた社内の Perl 製ライブラリやプロダクトを Rails がもたらした Rake や AR など Easy に運用するための作法に載せていくぞ …というのが Perl on Rails で実現したい世界だという理解をした。昨今もろもろの事情もあり WAF としての Rails 不要論みたいなのも出たり出なかったりしてるけど、Rails の登場とともにその地位を獲得してきた概念やツールが廃れるのはもっと先だなとあらためて思った。登壇スライドの公開ないしブログでの解説が待ち遠しい。

所感

YAPC との出会い、あるいはコミュニティへの畏怖

タイトルのとおり Perl をさわったことがない自分がどこで YAPC を知ったのかという話を唐突にはじめると、今から 4 年ぐらい前に uzulla 氏のブログ記事にたどり着いたのがきっかけ。

超初心者プログラミング入門は「何」をやるべきか、主に PHP の場合。 - Web アプリエンジニア養成読本 AdventCalendar2014 五日目 - uzulla がブログ

YAPC は Perl のカンファレンスと思われがちですが(実際そうなのですが)、どんな言語の人でも、きっと PHP の人でも楽しめるイベントになっております。

当時はエンジニア(というか社会人)なりたてだったのもあって、外部の勉強会やカンファレンスに対して「自分なんかが行っても…」みたいな謎の恐怖感があったりして結局参加せずじまいだった。それから月日が経ち、2019 年 に YAPC が東京に返ってくるという知らせを聞いて、気がついたら前夜祭と本祭・懇親会のチケットを爆速で申し込んでいた。

よちよち歩きだった 4 年前から今に至るまで、いろいろと周囲から叱咤激励を受けつつ仕事やプライベートでコードを読み書きしながら、ようやく補助輪外して自転車乗れるくらいにはなれたかなとは思いつつ、それでも高みはずっと先だなぁって凹むばかり。ましてやコミュニティへの貢献なんて…などと相変わらず引け目を負いながらセッションを聴いていたけど、「コミュニティへの参加」「コミュニティへの貢献」に対してもうすこし気楽に向き合ってみてもいいのかなと、最後の Keynote を聴きながら思うようになった。

こうやってカンファレンスの感想ブログを書いてみたり、OSS を使うこと「だけ」でも貢献だという発表もあったし。せっかく感情が高まっているうちにと YAPC 参加した翌日に普段使っているライブラリへ issue を立ててみた。

[explicit-function-return-type] Don't report when using an explicit variable type with an arrow function · Issue #149 · typescript-eslint/typescript-eslint

1 月に出たばかりの @typescript-eslint/eslint-plugin を React + TypeScript な環境に突っ込むと、React.SFC みたいな型を使っている箇所で「返り値の型を書け」としつこく言われて、もうどうしたらええねんというノリで立てたところ、Contributor が気を利かせて issue のタイトルをより精緻なものに変更してくれたり、つい最近だけどほかの利用者から修正用の PR があがってきて …という流れを目の当たりにした。こんなかたちではあるけれど YAPC をきっかけにコミュニティへ貢献する一歩を踏み出せたのかもしれない。

「報恩謝徳」と「恩送り」

YAPC::Tokyo 2019 のオープニングで、今回のテーマである「報恩謝徳」について司会の magnoriak さんから「恩送り」という言葉とあわせて説明があったのだけど、これがとても印象に残っている。なんでこの言葉が自分の胸を震わせたのだろうと思案を重ねていると、Mr.Children の『彩り』の歌詞が頭に浮かび上がった。

僕のした単純作業が この世界を回り回って
まだ出会ったこともない人の笑い声を作ってゆく
そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

なんてことのない作業が 回り回り回り回って
今 僕の目の前の人の笑い顔を作ってゆく
そんな確かな生き甲斐が 日常に彩りを加える

自分が受けてきた恩を返す先が別の人になるかもしれないし、ほかの誰かの行動が自分たちを救ってくれることだってあるかもしれない ―― まさにコミュニティへ対するひとつの貢献のありかたじゃないかと胸が熱くなった。


最後になりますが、YAPC::Tokyo 2019 スタッフのみなさん、登壇者のみなさん、参加者のみなさんには感謝してもしきれなさそうです。本当にありがとうございました。新年早々、いいカンファレンスに参加できました。

そしてまた、つぎの YAPC がはじまるのです

参考 URL